ピックルボールの用語とは、コートの線や区域、サーブ、判定などを指す言葉のことで、正式な意味は USA Pickleball の2026年版公式ルールブックの第2節(定義)と各条文で決まっています。ディンクやリセットのような打ち方の呼び名はルールブックには出てこず、USA Pickleball の技術ページが説明しています。
結論から言うと、試合や練習で聞く言葉には、ルールブックの正式な語と通称が混ざっています。たとえば「キッチン」は、ルールブックでは「ノンボレーゾーン」です。この用語集では40語を6つの場面に分け、定義はルールブックを自分の言葉で要約して条文番号を添え、詳しい記事がある語はそこへ案内します。
この記事の要点
- 40語を、コートと線・サーブ・ラリーと打ち方・得点と順番・判定・大会の6つの場面に分けました
- 定義は2026年版ルールブックを自分の言葉で要約し、条文番号を添えました(原文は転載していません)
- 打ち方と動き方の語は、USA Pickleball の技術ページで読めた説明だけを書きました
- 出典で意味を確かめられない語は載せていません。スタッキングはルールブックに無い語なので、その旨を添えました
対象読者: 体験会や試合で聞いた言葉の意味を確かめたい人。記事を読んでいて知らない語に出会った人。
読了後にできること: 言葉の意味と、根拠になる条文、詳しく読める記事がすぐに分かります。
条文番号は「第3.A.4.c条」のように書いています。ルールブックの第3節のA項、その4のcという意味です。ルールブックは USA Pickleball のルールブックのページから開けます。競技の全体像は「ピックルボールとは?」にまとめています。
コートと線の用語
コートの線と区域の名前は、ルールブックの第2節と、線と区域の条文である第3.A.4条にまとまっています。寸法そのものは「コートサイズと各ラインの寸法」で扱っています。

線の名前
| 語 | 意味 | 条文 |
|---|---|---|
| ベースライン | コートの両端に、ネットと平行に引かれた線 | 第3.A.4.a条 |
| サイドライン | ネットとベースラインに直角に交わり、コートの両脇を囲む2本の線 | 第3.A.4.b条 |
| センターライン | キッチンの線からベースラインまでコートの真ん中に引かれ、左右のサービスコートを分ける線 | 第3.A.4.d条 |
区域の名前
- コート: ベースラインとサイドラインの外側の縁までの内側の区域です(第2節)。シングルスもダブルスも20×44フィート(6.10m×13.41m)です(第3.A.1条)。
- ノンボレーゾーン(キッチン): ネットの両側にある7×20フィートの区域で、この中ではボレーが認められていません(第2節)。区域を囲む線も区域に含まれ、区域は平面で、上の空間には広がりません(第3.A.4.c条)。「キッチン」はルール要約が挙げる通称です。反則の例は「キッチンのルールと反則の例」へ。
- サービスコート: キッチンとベースラインの間で、センターラインの左右に分かれた区域です(第2節)。隣り合うベースライン・サイドライン・センターラインも含みます(第3.A.4.f条)。
- サービングエリア: ベースラインの後ろの区域で、サーブを打つ場所です(第2節)。サイドラインとセンターラインを仮想で延ばした線で、左右に分かれます(第3.A.4.g条)。
サーブの用語
サーブの打ち方は第7節、打つ順番は第5節に書かれています。条文を1つずつ読みたい時は「サーブのルールと打つ順番」をどうぞ。

サーブの種類と入り方の語
- サーブ: ラリーを始めるために、パドルでボールを打つ最初の一打です(第2節)。対角のサービスコートへ、相手のキッチンを越えて入れます(第7.E条)。
- ボレーサーブ: 手から離したボールを、弾む前に打つサーブです(第2節)。パドルが上向きの弧を描く、パドルの先が手首より上に出ない、ボールが腰より高くない、の3つが条件です(第7.C条)。
- ドロップサーブ: ボールを落として、弾んだ後に打つサーブです(第2節)。打つ前に弾む回数と場所に制限はありません(第7.D.3・7.D.4条)。打ち方は「サーブの打ち方と安定させるコツ」へ。
- ショート: サーブがキッチンの線に触れることです。ルール要約ではショートはフォルトとされ、第8.C条でもキッチンの線に落ちたサーブはアウトです。
サーブの順番の語
- ファーストサーバー: ダブルスで、サイドアウトの後に右のサービングエリアからサーブを始める人です(第2節・第5.B.2条)。
- セカンドサーバー: ファーストサーバーのパートナーで、ファーストサーバーがサーブを失った後にサーブします(第2節)。ゲームの最初にサーブするチームは、決めておいたスターティングサーバーがセカンドサーバーとして始めます(第5.B.2条)。
- サイドアウト: シングルスの人か、ダブルスのチームがサーブを失い、サーブ権が相手に移ることです(第2節)。4人の位置の移り方は「ダブルスのルールと立ち位置」で追えます。
ラリーと打ち方の用語
ラリー中の決まりの語はルールブックで、打ち方と動き方の語は USA Pickleball の技術ページで説明を確かめました。打ち方と動き方の語は、ルールブックには出てきません。

ラリーの決まりの語
- ラリー: サーブを打ってから、ボールがデッド(プレーが止まった状態)になるまでの続いたプレーです(第2節)。
- ボレー: ボールが弾む前に打つことです(第2節)。
- ツーバウンドルール: サーブとリターン(サーブを返した球)は、それぞれ弾んでから打ち返す決まりです(第10.A条)。詳しくは「ツーバウンドルールとは」へ。
- モメンタム: 打った後も体が動き続ける勢いのことです(第2節)。ボレーの勢いでキッチンに触れると、ボールがデッドになった後でもフォルトです(第11.A.2条)。
ショットの呼び名
- ディンク: キッチンの線から打ち、相手のキッチンで弾む柔らかい球です(ディンクの技術ページ)。打ち方は「ディンクの打ち方と狙う場所」へ。
- サードショットドロップ: サーブ、リターンに続く3球目に、ベースライン付近から相手のキッチンへ柔らかく落とす球です。前へ出る時間を作るために使うとされています(サードショットドロップの技術ページ)。詳しくは「サードショットドロップの打ち方と使い分け」へ。
- リセット: 相手の強い球を強く打ち返さず、相手のキッチンへ柔らかく落とし直す球です。トランジションエリアで守りに回った時にも使うとされています(リセットの技術ページ)。使い分けは「ボレーとリセットの使い分け」へ。
- スピードアップ: キッチンの線で、ディンクで返さずに相手へ向けて強く打つことです。弾んだ後でも空中でも打てるとされています(スピードアップの技術ページ)。
- ロブ: ボールを高く上げる球です。ロブの技術ページは、攻めのロブと、体勢を立て直す時間を作る守りのロブに分けて説明しています。
動き方と位置の語
- トランジションエリア: キッチンとベースラインの間の区域で、ノーマンズランドとも呼ばれます(トランジションエリアの技術ページ)。足元をねらわれやすく、素早く通り抜けるよう教わる場所とされています。前への詰め方は「リターンの狙いと前への詰め方」へ。
- スプリットステップ: 相手がボールを打つ瞬間に合わせて、小さく跳ぶ動きです(スプリットステップの技術ページ)。
- ポーチ: ダブルスで、パートナーの側へ動いて相手の球を取りに行くことです(ポーチの技術ページ)。声のかけ方は「ダブルス戦術の基本と約束事」へ。
- スタッキング: ルールブックには出てこない語です。USA Pickleball のスキルレベルのページでは、3.5の段階に「スタッキングの基本」、4.5の段階に「楽にスタックする」という形で出てきますが、語の定義は書かれていません。ルールブック第5.B.4条では、サーブとレシーブの時を除けば、自分の側にいる限り立つ位置に制限はありません。この範囲で2人の左右を入れ替える並び方は「スタッキングの仕組みと始め方」で読めます。
得点と順番の用語
点の入り方は第4節、スコアのコールとサーブまでの時間は第6節です。

得点とコールの4語
| 語 | 意味 | 条文 |
|---|---|---|
| サイドアウト方式 | サーブをしてラリーに勝った時だけ点が入る、ふだんの得点の方式。ルール要約では11点先取・2点差が一般的とされる | 第4.A条 |
| ラリースコアリング | サーブ側かどうかに関係なく、ラリーに勝った側に1点が入る方式。暫定の選択肢として認められている | 第14.A条 |
| スコアコール | サーブの前に点を読み上げること。シングルスは2つ、ダブルスは3つの数字で読む | 第6.B条 |
| 10秒ルール | スコアのコールが終わってから10秒以内にサーブする決まり | 第6.D条 |
ゼロ・ゼロ・ツーの読み方
ダブルスのスコアコールは、サーブ側の点、レシーブ側の点、サーバーの番号の順です(第6.B.2条)。ゲームの最初は「ゼロ・ゼロ・ツー」と読みます。最初にサーブするチームは、スターティングサーバーがセカンドサーバーとして始めるので、3つ目の数字が「2」になります(第5.B.2条)。ラリースコアリングでは、ダブルスでも2つの数字で読みます(第14.A.3条)。1点ずつの追い方は「得点の数え方とスコアコール」にあります。
判定の用語
判定の語は、ルールブックの第2節と第8節(ラインコール)・第9節(フォルトとヒンダー)にまとまっています。判定の進め方は「アウトとフォルトの判定基準」で詳しく扱っています。

ボールの判定の語
- ラインコール: ボールが決められた区域に落ちなかったことを示す、声か手の合図です(第2節)。自分の側のコートのラインは、自分たちが「アウト」をコールします(第8.A条)。相手の側に落ちた返球はイン、コートの外に落ちた球はアウトです(第8.B・8.C条)。ルール要約では、キッチンの線に触れたサーブを除き、線に触れた球はインとされています。
- フォルト: ボールがデッドになり、ラリーを失う規則違反です(第2節)。
やり直しになる語
- ヒンダー: プレーヤーが起こしたのではない一時的な出来事で、プレーに悪い影響が出ることです。例は転がってきたボール、飛んでいる虫、他のコートの選手などで、天井や支柱のように常にある物はヒンダーではありません(第2節)。コールされたらラリーはやり直しです(第9.C条)。
- リプレー: 点を与えず、サーバーも替えずに、ラリーをやり直すことです(第2節)。
- ディストラクション: 大きな音を立てる、足を踏み鳴らす、パドルを不規則に振るなど、競技に普通ない動作で相手の集中を妨げることです(第2節)。相手が打とうとしている時は禁じられています(第10.F条)。コートでの振る舞いは「ピックルボールのマナー」へ。
大会で聞く用語
大会だけに当てはまる決まりは、ルールブックのパートIII(第15〜24節)にあります。大会の要項には、ここに出てくる語がよく使われます。
大会の4語
| 語 | 意味 | 条文 |
|---|---|---|
| 公認パドル | USA Pickleball の公認パドル一覧に載ったパドル。大会ではこれを使う | 第18.A条 |
| ラウンドロビン | 出場する全員(全チーム)が総当たりで戦い、勝った試合の数で順位を決める方式 | 第15.B.4条 |
| タイムアウト | 各チーム(シングルスは各人)が、11点と15点のゲームは2回、21点のゲームは3回取れる。1回は1分まで | 第21.A条 |
| テクニカルファウル | ひどいスポーツマンらしくない行為への1点の罰。軽い行為には罰の付く警告(テクニカルワーニング)がある | 第2節・第22節 |
大会の前に読む記事
公認パドルの確かめ方は「公認パドルの確認方法」、国内の大会の区分とエントリーは「国内の大会の種類と探し方」、パートIIIを含むルールブックの読み方は「ルールブックの入手先と読み方」で扱っています。大会では、得点の方式や使うボールが要項で決まるので、出る前に要項を読みます。
よくある質問
Q. キッチンとノンボレーゾーンは同じものですか?
A. 同じ区域です。ルールブックの正式な語はノンボレーゾーンで、キッチンは USA Pickleball のルール要約が挙げる通称です。
Q. サイドアウトとはどういう意味ですか?
A. シングルスの人か、ダブルスのチームがサーブを失い、サーブ権が相手に移ることです。ルールブック第2節で定義されています。
Q. 「ゼロ・ゼロ・ツー」の「ツー」は何を指しますか?
A. サーバーの番号です。ゲームの最初は、スターティングサーバーがセカンドサーバーとして始めるので「2」になります(第5.B.2条・第6.B.2条)。
Q. ディンクとサードショットドロップは何が違いますか?
A. 技術ページでは、ディンクはキッチンの線から、サードショットドロップはベースライン付近から打つ球とされています。どちらも相手のキッチンに落とします。
Q. スタッキングはルールブックに載っていますか?
A. 載っていません。サーブとレシーブの時を除けば立つ位置に制限がない(第5.B.4条)ことを使った並び方で、スキルレベルのページに語として出てきます。
Q. ヒンダーとフォルトは何が違いますか?
A. ヒンダーはプレーヤーのせいではない出来事で、ラリーはやり直しです。フォルトは規則違反で、ボールがデッドになりラリーを失います。
参考・出典
この記事の用語の定義と条文番号は、2026年10月1日に USA Pickleball の2026年版公式ルールブック・ルール要約・各技術ページを開いて確認した内容です。規則は年ごとに改定されることがあるので、試合の前は公式ページと大会の要項でご確認ください。定義は要点を自分の言葉でまとめ、ルールブックの原文は転載していません。
- 2026 USA Pickleball Official Rulebook(PDF)
- Official USA Pickleball Rulebook(ルールブックのページ)
- Pickleball Rules Summary(USA Pickleball)
- How to Dink and Why It’s Important(USA Pickleball)
- Basics of the Third Shot Drop(USA Pickleball)
- What Is A Pickleball Reset Shot(USA Pickleball)
- What Is a Pickleball Speedup(USA Pickleball)
- Pickleball Lob Shots(USA Pickleball)
- Pickleball Transition Area and Reset Tips(USA Pickleball)
- How to Master the Split Step(USA Pickleball)
- Pickleball Poaching(USA Pickleball)
- Skill Level(USA Pickleball)
最終更新日: 2026年10月6日
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