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ピックルボールのマナー|連盟の9箇条を場面ごとに読む

ピックルボールのマナー|連盟の9箇条を場面ごとに読む

ピックルボールのマナーとは、反則かどうかをルールで決める話とは別に、同じコートや隣のコートでプレーする人が気持ちよく続けるための約束ごとです。一般財団法人ピックルボール日本連盟(PICKLEBALL JAPAN)の統合前の協会のサイトが、「推奨マナー」のページ(2026年1月31日の保存版)に「マナー9箇条」としてまとめていました。2026年10月3日時点の新しい公式サイトにはマナーのページが見当たらないので、この記事は保存版を読んでいます。

結論から言うと、9箇条は「ゲームの前後」「判定」「相手への気配り」「隣のコート」「ポイント間」の5つの場面に分けると覚えやすくなります。ページの見出しには大会・練習を問わないと書かれていて、体験会や練習会でも同じです。この記事では9箇条を自分の言葉で要約し、関係するルールブックの条文を添えます。判定の細かい決まりは「アウトとフォルトの判定基準」に任せます。

この記事の要点

  • 推奨マナーのページには、番号つきの9箇条と、4つの説明の段落(挨拶・セルフジャッジ・ボールが当たりそうな時・ボールの渡し方)が載っています
  • 9箇条のうち3つは隣のコートとの間の決まりで、「ボールオン」の声かけが中心です
  • セルフジャッジの心がけは、ルールブック第8.D条(ラインコールの倫理)と同じ向きで、迷ったら相手に有利に決めます
  • 大きな声を控える箇条は、ルールブック第10.F条が相手の気をそらすことを禁じている点と重なります
  • ネットインや体に当てた時に謝るのはマナーで、ルールの上ではどちらも別に扱いが決まっています

対象読者: はじめて体験会・練習会・大会に行く前に、コートでの振る舞いを確かめておきたい人。

読了後にできること: 9箇条を場面ごとに説明でき、「ボールオン」や判定に迷った時の動き方を、当日その場で選べます。

連盟のマナー9箇条を一覧で見る

推奨マナーのページは、番号つきの9箇条の一覧と、その一部を詳しく説明する4つの段落でできています。先に全体を表で見てから、場面ごとに読んでいきます。競技そのものの説明は「ピックルボールとは?」にまとめています。

マナー9箇条を、ゲームの前後(箇条1)、判定(箇条2)、相手への気配り(箇条3・8・9)、隣のコート(箇条4・5・6)、ポイント間(箇条7)の5つの場面に分けた図
9箇条を5つの場面に分ける

ページの作り

ページを開いて数えたところ、一覧の番号は1から9までで、見出しも「マナー9箇条」でした。一覧の下には「最初と最後に挨拶をする」「クリーンなセルフジャッジをする」「ボールが誰かに当たりそうなときは、教えてあげる」「ボールは丁寧に渡す」の4つの説明が続きます。後ろの2つは9箇条の一覧には入っていない心がけなので、この記事では9箇条と分けて紹介します。なお、2026年10月の新しい公式サイトのメニューにもマナーのページはなく、統合前の協会のページの保存版を読みました。

9箇条の要約

番号 箇条の要約 場面
1 ゲームの最初と最後に挨拶する ゲームの前後
2 相手を尊重し、正直なセルフジャッジをする 判定
3 良いプレーや続いたラリーが出たら相手をたたえる 相手への気配り
4 自分のボールが他のコートに入ったら「ボールオン」と呼びかけ、プレーが止まってから取りに行く 隣のコート
5 他のコートからボールが入ってきたら「ボールオン」とコールし、そのプレーをやり直す 隣のコート
6 プレー中の他のコートに入らない 隣のコート
7 ポイントの間に時間をかけず、滑らかに進める ポイント間
8 ネットインのボールを打った時や、相手の体などに当てた時は謝る 相手への気配り
9 プレー中は大きな声を控え、相手のミスで点を取った時の反応に気を配る 相手への気配り

ゲームの前後と相手への気配り(箇条1・3・8・9)

9箇条のうち4つは、ネットの向こうの相手とペアへの気配りです。2026年版の公式ルールブックの第1節も、ピックルボールを協力と礼儀(cooperation and courtesy)が求められる競技だとしています。

箇条1は最初と最後の挨拶、箇条3は良いプレーをたたえる、箇条8は当ててしまったら謝る、箇条9は大きな声を控えることを並べた図
相手とペアへの気配りの4つ

最初と最後の挨拶

箇条1について、推奨マナーの説明では、ゲームの前に「お願いします」と声をかけ合い、終わったらネット越しにパドルを合わせるなどしてお互いの健闘をたたえるとされています。ダブルスではペア同士でも声をかけ合います。初めて会う人と組むことが多い練習会では、最初の一声でその後のゲームが話しやすくなります。

良いプレーをたたえる・当ててしまったら謝る

箇条3は、相手の良いプレーをたたえることです。続いたラリーのあとも同じです。箇条8は、ネットに当たって相手のコートに落ちたボール(ネットイン)を打った時や、ボールを相手の体などに当てた時に謝ることです。

ルールの上では、どちらも別に扱いが決まっています。ルールブック第13.A条では、ボールがネットに触れてもラリーは続くとされています。第10.C.3条では、サーブの後にボールが体や、身に着けたり持ったりしている物に当たると、当たった人のフォルトです(パドルと、パドルを握っている手首から先は除く)。点の上では正しいプレーでも、ひと言添えるのがマナーです。

大きな声を控える

箇条9は、プレー中は大きな声を控え、特に相手のミスで点を取った時の反応に気を配ることです。ルールブック第2節は、大きな音を立てる・足を踏み鳴らす・パドルを不規則に振るなど、競技に普通ない動作で相手の集中を妨げることを「ディストラクション」と定義し、第10.F条は相手が打とうとしている時に気をそらすことを禁じています。審判のいる大会では、審判がそう判断すると、した人のフォルトになります(第20.I条)。

セルフジャッジを正直に(箇条2)

審判がいない練習や試合では、プレーヤーが自分でインとアウトを判定します。推奨マナーの説明には、練習はもちろん大会でも多くがセルフジャッジだと書かれています。

判断できない時は相手に有利には第8.D条、際どいボールを都合よく判定しないは第8.E条、正直に判定するは第9.B.2条に対応し、迷ったら相手に有利に決めることを示した図
マナーの心がけと関係する条文

マナーのページが挙げる心がけ

説明の段落が挙げる心がけは、次の4つです。

  1. 勝ちたいからと際どいボールを自分に都合よく判定せず、正直に判定する
  2. 判断できない時は相手に有利に判定する
  3. できるだけ早く判定する
  4. 少し時間がたってから「アウト」とコールしない

ルールブックの条文との対応

この4つは、ルールブックの第8節・第9節と同じ向きです。第8.D条(ラインコールの倫理)は、正確さに努め、疑わしいコールはすべて相手に有利に決めること、すぐに「アウト」とコールできないボールはインとすることを求めています。第8.E条では、ボールが落ちた時にラインとの間のすき間がはっきり見えない限り、アウトとコールしてはいけないとされています。第9.B.2条では、自分やパートナーのフォルトに気づいたらすぐにコールするものとされています。

マナーのページの心がけ 関係する条文(要約)
判断できない時は相手に有利に 第8.D条: 疑わしいコールは相手に有利に決める
できるだけ早く判定する 第8.D条: すぐにアウトとコールできないボールはイン
際どいボールを都合よく判定しない 第8.E条: すき間がはっきり見えない限りアウトとしない
正直に判定する 第9.B.2条: 自分とパートナーのフォルトは自分でコールする

第1節の基本原則には、相手のコールに疑問を唱えたり意見したりするのは、審判への申し立てを通してだけにする、とも書かれています。相手に意見を聞く時の手順や、ペアで意見が分かれた時の扱いは「アウトとフォルトの判定基準」で詳しく扱っています。

隣のコートとボールの扱い(箇条4・5・6)

体育館や専用施設では、コートが何面も並んでいることがあります。9箇条のうち3つは、隣のコートとの間の決まりです。

自分のボールが隣へ入った時も、隣からボールが来た時もボールオンと声を出し、前者は止まってから取りに行き、後者はやり直すことを示した図
ボールオンを使う2つの場面

「ボールオン」を使う2つの場面

「ボールオン」は、ボールが入ったことを知らせる声です。推奨マナーでは、次の2つの場面で使います。

  • 自分のボールが隣へ入った時(箇条4): 「ボールオン」と呼びかけ、そのコートのプレーが止まってから取りに行きます
  • 隣からボールが来た時(箇条5): 「ボールオン」とコールして、そのプレーをやり直します

そのうえで箇条6は、プレーが続いている他のコートに入らないことです。ボールを取りに行く時も、そのコートのラリーが終わるのを待ちます。

ルールブックのヒンダーとの関係

ルールブック第2節は、プレーヤーが起こしたのではない一時的な出来事でプレーに悪い影響が出ることを「ヒンダー」と定義し、例として転がってきたボール、飛んでいる虫、他のコートの選手や審判を挙げています。第9.C条では、どのプレーヤーもヒンダーをコールでき、コールされたらラリーはやり直しです。審判のいる大会では、プレーヤーのコールを審判が認めた時にやり直しになります(第20.H条)。箇条5の「コールしてやり直す」は、この決まりと同じ形です。

当たりそうな時と、ボールを渡す時

9箇条の一覧の外にある2つの説明も、ボールの扱いの話です。1つは、打球が誰かに当たりそうな時に早めに知らせることです。ページは、一般的に「Care!」(気を付けて)と声をかけるとし、転がったボールを踏む危険があるので、すぐに大きな声や動作で教えるよう書いています。

もう1つは、ボールを相手に丁寧に渡すことです。直線的な球やノーバウンドの球は避け、近ければ手渡しか手でふわっと投げ、遠ければパドルで山なりのゆっくりした球にします。目を合わせて「ボールいきます」と声をかけてから渡すとよい、とされています。大会では、プレーが止まっている間のボールをわざと傷めたり強く打ったりすると、警告の対象です(第22.B.4条)。

場面 推奨マナーの動き方 関係する条文
自分のボールが隣へ 「ボールオン」と呼びかけ、止まってから取りに行く 第2節(ヒンダーの定義)
隣からボールが来た 「ボールオン」とコールし、やり直す 第9.C条
打球が人に当たりそう 「Care!」と早めに知らせる 該当する条文なし
相手にボールを返す 手渡しか、山なりのゆっくりした球 第22.B.4条(大会)

ポイント間を滞らせない(箇条7)

箇条7は、ポイントの間に時間をかけず、滑らかにプレーを続けることです。コートの時間が決まっている練習会では、1ゲームの長さが、待っている人の順番にそのまま響きます。

第6.D条はスコアのコールが終わってから10秒以内にサーブすること、第10.K条は水を飲む・汗をふく・用具や服を直すこと、第6.A.1条は準備ができていない時の合図を定めていることを並べた図
ポイント間に関係する3つの条文

10秒ルールとラリーの間

ルールブック第6.D条では、スコアのコールが終わってから10秒以内にサーブしなければならず、過ぎるとサーバーのフォルトです。第10.K条では、ラリーとラリーの間に水を飲む、汗をふく、用具や服を直すことは、ゲームの流れを妨げない範囲で素早く行えるとされています。大会では、ラリーの間に必要以上に流れを止めると警告の対象です(第22.B.5条)。サーブの手順は「サーブのルールと打つ順番」にまとめています。ルールブックは USA Pickleball のルールブックのページから開けて、条文の探し方は「ルールブックの入手先と読み方」で扱っています。

準備ができていない時の合図

準備ができていないのにサーブが始まりそうな時は、黙って待たせずに合図を出します。第6.A.1条では、パドルを頭の上に上げる、パドルを持たない手を頭の上に上げる、体ごとネットに背を向ける、のどれかで「準備ができていない」ことを示すとされています。この準備ができていない時の合図は、スコアのコールが始まった後は、ヒンダーを知らせる時を除いて使えません(第6.A.2条)。言葉の意味は「ピックルボール用語集」でも引けます。

よくある質問

Q. 連盟のマナーは何箇条ありますか?

A. 統合前の協会の推奨マナーのページ(保存版)には、番号つきで9箇条が載っています。一覧の下に4つの説明が続き、うち2つは9箇条の外の心がけです。

Q. 「ボールオン」とはどういう意味ですか?

A. ボールが入ったことを知らせる声です。自分のボールが隣のコートに入った時と、隣からボールが入ってきた時の両方で使います。

Q. ネットに当たって入ったボールは、謝らないと反則ですか?

A. 反則ではありません。ルールブック第13.A条では、ネットに触れてもラリーは続きます。謝るのは推奨マナーの箇条8に挙がる心がけです。

Q. 判定に迷ったボールはどうすればよいですか?

A. 推奨マナーでもルールブック第8.D条でも、相手に有利に決めるとされています。すぐにアウトとコールできないボールはインです。

Q. 良いショットの後に声を出して喜ぶのはいけませんか?

A. 推奨マナーは大きな声を控え、相手のミスで点を取った時の反応に気を配るよう挙げています。相手が打つ時に気をそらすことは第10.F条で禁じられています。

Q. 練習会と大会でマナーは変わりますか?

A. 推奨マナーのページは、9箇条を大会・練習を問わないコート上のマナーとしています。大会ではこれに加えて、その大会の要項と規則に従います。大会の探し方は「国内の大会の種類と探し方」をどうぞ。

参考・出典

この記事のマナーの項目と条文は、2026年10月1日に連盟の推奨マナーのページとUSA Pickleballの2026年版公式ルールブックを開いて確認した内容です。ページの内容や規則は変わることがあるので、参加する前に各公式ページと大会の要項でご確認ください。マナーは要点を自分の言葉でまとめ、ルールブックの原文は転載していません。

最終更新日: 2026年10月6日

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