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ピックルボール アウトとフォルトの判定基準

ピックルボール アウトとフォルトの判定基準

ピックルボールのアウトとは、打ったボールが相手コートの外に落ちることで、フォルトとは、ルールに反してラリーが止まり、そのラリーを失うことです。ボールがラインに触れた場合は、サーブがキッチン(ノンボレーゾーン)の線に落ちた時を除いて「イン」とされています。

結論から言うと、判定の基本は「ラインに触れたらイン」「自分の側のラインは自分たちが判定する」「迷ったら相手に有利に」の3つです。USA Pickleball の公式ルールブックでは、ボールとラインの間にすき間がはっきり見えない限りアウトとコールしてはいけない、とされています。キッチン以外のフォルトには、ボールが体に当たる、ネットに触れる、2回弾ませる、などがあります。

この記事の要点

  • ラインに触れたボールはイン。ただしサーブがキッチンの線に落ちた場合はフォルト(ショート)です
  • 自分の側のコートのラインは、自分たちがアウトを判定します。すき間が見えなければイン、迷ったら相手に有利にします
  • ペアで意見が分かれたらイン。相手の意見を聞くこともでき、聞いた後は相手の判断が優先されます
  • キッチン以外のフォルトには、アウト・ネット・2回弾ませる・体に当たる・ネットに触れる・2度打ちなどがあります
  • セルフジャッジでは、相手のフォルトとしてコールできるのはキッチンとサーブの足の反則だけとされています

対象読者: 練習会や大会で、ラインぎわのボールの判定やフォルトかどうかで迷ったり、相手ともめたりしたことがある人。

読了後にできること: ライン上のボールの扱いとコールの原則を説明でき、セルフジャッジで判定が分かれた時の決め方が分かります。

ライン上のボールはインかアウトか

最初に、ボールがどこに落ちたらインで、どこならアウトなのかを確かめます。ルールの全体は「ピックルボールのルールを初心者向けに整理」で紹介しているので、ここではラインの扱いに絞ります。

ベースライン・サイドラインの上に落ちたボールはサーブもラリー中の打球もイン、キッチンの線の上はサーブならアウト(ショート・フォルト)でラリー中ならイン、ラインの外はどちらもアウトであることを比べた図
ライン上のボールの扱い

ラインに触れたボールはイン

USA Pickleball のルール要約(Pickleball Rules Summary)では、ボールがどのラインに触れても「イン」とされています。例外はサーブで、サーブがキッチンの線に触れた場合は「ショート」でフォルトです。連盟の旧サイトの基本ルールのページでも、サーブのキッチンの線を除き、ボールがラインに触れた場合はインとみなすと日本語で説明されています。

2026年版の公式ルールブックの第2節では、コートはベースラインとサイドラインの外側の縁までの範囲と定義されています。第3節では、左右のサービスコートはそれぞれ接するベースライン・サイドライン・センターラインを含み、キッチンを囲む線もキッチンに含まれるとされています。

サーブがキッチンの線に落ちたらフォルト

ルールブック第8節では、サーブは相手のキッチンの線を越えて正しいサービスコートに落ちれば「イン」、正しいサービスコートに落ちなければ、キッチンの線に落ちたものも含めて「アウト」とされています。ラリー中の打球は、相手側のコートに落ちれば「イン」です。サーブだけはキッチンの線がアウトになる、という違いに気をつけます。

ラインの外側の縁だけに触れた場合

統合前の協会のルールページ(保存版)では、ボールがラインに接していればイン(セーフ)で、ボールが接している部分がラインの外側であればアウトと説明されています。

落ちた場所 サーブ ラリー中の打球
ベースライン・サイドラインの上 イン イン
センターラインの上 イン イン
キッチンの線の上 アウト(ショート・フォルト) イン
キッチンの中 アウト(フォルト) イン
ラインの外 アウト アウト

コートの線の位置や幅は「ピックルボールのコートサイズと各ラインの寸法」で確かめられます。

アウトとコールする時の原則

インかアウトかを決めるのは、多くの場合プレーヤー自身です。ルールブックの第8節には、ラインコールの原則がまとまっています。要点を順に見ていきます。

自分の側のコートのラインは自分たちが判定し、アウトとしてよいのはラインとボールの間のすき間がはっきり見えた時だけで、迷った時は相手に有利に決め、すぐコールできなければインという原則を示した図
アウトとコールしてよい時

自分の側のラインは自分たちが判定する

ルールブックの第8節では、プレーヤーは自分の側のコートのすべてのラインについてアウトのコールをする責任があるとされています。ダブルスでは、2人のどちらがコールしてもかまいません。相手の側に落ちたボールは、相手が判定するということです。

すき間が見えなければイン

同じ第8節では、ボールが落ちた時にラインとボールの間にすき間がはっきり見えない限り、アウトとコールしてはいけないとされています。また、すぐにアウトとコールできないボールはインとして扱い、判定に迷うものはすべて相手に有利に決める、という考え方が示されています。

コールのタイミング

アウトのコールは、声、手の合図、またはその両方ではっきり示します。第8節では、アウトのコールでボールはデッド(プレーが止まる)になるとされています。自分がボールを打ち返した場合、アウトのコールは相手がそのボールを打つ前か、ボールがデッドになる前までにする必要があり、それを過ぎるとプレーは続きます。打ち返さなかった場合は、すぐにコールすれば認められます。

ボールが空中にある間にパートナーへ「アウトかも」と声をかけるのは、ラインコールではなく2人の間の声かけとして扱われます。USA Pickleball の7つの基本のページでも、アウトになるボールは見送るよう声をかけ合うことが挙げられています。

原則 ルールブックでの扱い(要約)
だれが判定するか 自分の側のコートのラインは自分たちが判定する
アウトとしてよい時 ラインとボールの間のすき間がはっきり見えた時だけ
迷った時 相手に有利に決める。すぐコールできなければイン
コールの期限 打ち返した場合は相手が打つ前・デッドになる前まで
空中での声かけ ラインコールではなくパートナー間の声かけ

ペアで意見が分かれた時と相手に聞く時

ダブルスでは、パートナー同士で見え方が違うこともあります。ルールブックの第8節では、その場合の決め方も定められています。

パートナー同士で分かれたらチームの判定はイン、相手に意見を聞いてはっきり答えたら相手の判定が優先、自分に不利な方向の訂正は認められているという決まり方を示した図
意見が分かれた時の決まり方

パートナーと意見が分かれたらイン

第8節では、パートナー同士でラインコールの意見が分かれた場合、そのチームの判定は「イン」になるとされています。

相手の意見を聞く

自分たちが判定する側のラインについて、次のサーブが打たれるまでは、相手に意見を聞くことができます。相手がはっきりインかアウトかを答えた場合は、その答えが優先されます。相手がはっきり答えられなかった場合は、自分たちのコールが残り、だれもコールしていなければインになります。一度相手に聞いた後は、相手に有利な方向への訂正を除いて、自分たちでコールし直すことはできません。

自分に不利な訂正は認められている

第8節では、パートナーのコールや自分のコール、インの判定を、自分たちに不利な方向へ訂正することが認められています。アウトとコールした後で「やっぱり入っていた」と気づいたら、言い直してかまいません。なお、周りで見ている人に判定を相談してはいけないとされています。

場面 決まり方(要約)
パートナー同士で分かれた チームの判定はイン
相手に意見を聞き、はっきり答えた 相手の判定が優先
相手がはっきり答えられない 自分たちのコールが残る。コールがなければイン
自分に不利な方向の訂正 認められている
観客に聞く してはいけない

キッチン以外のフォルトの一覧

フォルトはアウトだけではありません。ルール要約では、フォルトはルール違反でプレーが止まることで、受ける側のフォルトはサーブ側の得点、サーブ側のフォルトはサーバーの交代かサイドアウトになるとされています。キッチンの反則は「キッチンのルールと反則の例」で場面ごとにまとめているので、ここではそれ以外を見ていきます。

キッチン以外のフォルトをボールの行き先、体とパドル、ネットまわり、ラリーを止めるの4つに分類し、ヒンダーはやり直しになることを示した図
キッチン以外のフォルトの分類

ボールの行き先で決まるフォルト

ルールブック第10節では、ボールが相手コートの外に落ちる、ネットを越えずに自分の側に落ちる、2回弾む前に返せない、サーブとリターンをそれぞれ1回弾ませずに打つ(ツーバウンドルール違反)、打ったボールが弾む前に天井や壁、フェンスなどの固定物に当たる、といった場合がフォルトとされています。第13節では、ネットと支柱の間を通す、ネットの下を通す、ボールがネットを越え切る前に打つ、もフォルトです。

体やパドルで決まるフォルト

第10節では、サーブの後、ボールが体や身につけているものに当たった場合はフォルトとされています。例外は、パドルと、パドルを握っている手首から先です。また、一続きでない振りで2度打つ、パートナーと2人で打つ、もフォルトです。第12節では、パドルを2本使う、パドルを手から離して打つ、パドルの上でボールを受け止めたり運んだりする、が挙げられています。第13節では、ボールが生きている間に体や持ち物がネットや支柱に触れる、相手や相手のコートに触れる、ボールを打つ前にネットの面を越える、がフォルトです。

フォルトにならず、やり直しになる場面

すべての出来事がフォルトになるわけではありません。ルールブック第9節では、他のコートから転がってきたボールや虫など、プレーヤーが原因ではない一時的な出来事でプレーが妨げられた場合は「ヒンダー」として、ラリーをやり直すとされています。第13節では、ボールがネットに触れても、それだけではプレーが続きます。返したボールがネットを越えた後にネットに引っかかった場合などは、やり直しです。

分類 主なフォルト(要約) 定めている節
ボールの行き先 アウト・ネット・2回弾む・ツーバウンドルール違反・固定物に当たる 第10節・第13節
体とパドル 体に当たる・2度打ち・パドルを離して打つ・受け止めて運ぶ 第10節・第12節
ネットまわり ネットや支柱に触れる・相手コートに触れる・打つ前にネットを越える 第13節
ラリーを止める 決められた理由なくラリーを止める 第9節
やり直し 他のコートのボールなどのヒンダー・ネットに引っかかる 第9節・第13節

サーブの足の位置や振り方の決まりは「サーブの打ち方と安定させるコツ」で紹介しています。

審判がいない試合でのセルフジャッジ

練習会や多くの大会は、審判のいないセルフジャッジで行われます。ルールブックの第9節と、連盟の推奨マナーから、セルフジャッジの考え方をまとめます。

自分やパートナーのフォルトは自分でコールし、相手のフォルトとしてコールできるのはキッチンの反則とサーブの足の反則だけで、判断できない時は相手に有利なジャッジをし、できるだけ早く判断するというセルフジャッジの考え方を示した図
セルフジャッジの考え方

自分のフォルトは自分でコールする

第9節では、プレーヤーは自分やパートナーのフォルトに気づいたら、すぐにコールするものとされています。相手のフォルトとしてコールできるのは、キッチンの反則とサーブの足の反則だけです。それ以外のフォルトを相手がしたと思った時は、ラリーの後に伝えることはできますが、決める権限はなく、最終的な判断はフォルトをしたとされる本人にあるとされています。

また第9節では、ヒンダーのコールなど決められた理由以外でラリーを途中で止めると、止めた人のフォルトになるとされています。アウトかもしれないと思っても、自分の側のラインでなければ、プレーを止めずに続けます。

連盟の推奨マナーにある考え方

統合前の協会の推奨マナー(保存版)では、練習でも大会でも多くがセルフジャッジで、正直なジャッジを心がけるよう書かれています。判断できない時は相手に有利なジャッジをすること、できるだけ早く判断すること、少し時間がたってから「アウト」とコールするのは避けることが挙げられています。他のコートからボールが入ってきた時は「ボールオン」と声をかけてプレーをやり直す、というマナーもあります。

決まらない時は大会本部に

ルールブック第24節では、審判のいない大会で、相手が同じルール違反をくり返すと思う時や、プレーヤー同士ですぐに解決できない時は、審判や大会の責任者を呼べるとされています。

審判や線審がいる試合との違い

大きな大会では、審判がつく試合もあります。ルールブックの第19節では、審判と線審の有無で、ラインを判定する人が変わるとされています。

審判だけがいる試合

第19節では、審判は、サーブの足の反則、ショートサーブ、キッチンの反則をコールするとされています。線審がいない試合では、ベースライン・サイドライン・センターラインのアウトは、これまでどおり自分の側をプレーヤーが判定します。ラリーを終わらせた打球の判定には、審判にアピール(判定を求めること)ができ、次のサーブが打たれる前までに行います。

線審がいる試合

線審がいる試合では、線審が担当するラインのアウトと足の反則をコールします。プレーヤーがコールするのは、自分の側のセンターラインだけです。プレーヤーのラインコールは、センターラインと、相手に有利な方向への訂正を除いて有効になりません。

比べる点 セルフジャッジ 審判だけ 審判と線審
ラインのアウト 自分の側をプレーヤーが判定 自分の側をプレーヤーが判定 線審(センターラインはプレーヤー)
キッチンの反則 本人・パートナー・相手 審判 審判
判定に納得できない時 相手に聞く・大会本部を呼ぶ 審判にアピール 審判にアピール

ルールブックと要約のPDFは、USA Pickleball のルールのページから入手できます。入手先や読み方は「ルールブックの入手先と読み方」、競技の全体像は「ピックルボールとは?」で紹介しています。

よくある質問

Q. ラインの上に落ちたボールはインですか?

A. インとされています。ただし、サーブがキッチンの線に落ちた場合はショートでフォルトになるので気をつけます。

Q. アウトかどうかはだれが判定するのですか?

A. 審判がいない試合では、ボールが落ちた側のプレーヤーです。自分の側のコートのラインは、自分たちで判定します。

Q. インかアウトか分からない時はどうしますか?

A. 相手に有利に決めます。ルールブックでは、すき間がはっきり見えない限りアウトとコールしてはいけないとされています。

Q. パートナーとアウトかインかで意見が分かれたら?

A. チームの判定はインになります。自分たちが判定する側のラインなら、次のサーブの前までは相手に意見を聞くこともできます。

Q. ボールが体に当たったらどうなりますか?

A. 当たった人のフォルトです。ただし、パドルと、パドルを握っている手首から先に当たった場合はフォルトにならないとされています。

Q. 相手のフォルトを見つけたら、こちらからコールしていいですか?

A. セルフジャッジでコールできるのは、キッチンの反則とサーブの足の反則だけです。それ以外はラリーの後に伝えるまでです。

Q. ボールがネットに当たって相手コートに入ったら?

A. ネットに触れただけならプレーは続きます。ネットを越えた後にネットに引っかかった場合などは、ラリーのやり直しです。

参考・出典

この記事のラインの扱い・ラインコールの原則・フォルトの一覧は、2026年9月29日に各公式ページと2026年版のルールブックを開いて確認した内容です。規則の番号や内容は年ごとに改定されることがあるので、大会に出る前は公式のページと大会の要項をご確認ください。ルールブックの原文は転載せず、要点をまとめています。

最終更新日: 2026年10月3日

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