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ピックルボール サードショットドロップの打ち方と使い分け

ピックルボール サードショットドロップの打ち方と使い分け

サードショットドロップとは、サーブ側のチームがラリーの3球目(サーブ、リターンの次の1球)で、ベースライン付近から相手のキッチン(ノンボレーゾーン)に柔らかく落とすショットです。ディンクを後ろから長く打つようなイメージで、相手にボールが弾むのを待たせ、その間に自分たちがキッチンの線まで前に出るために使います。

結論から言うと、3球目は「決める1球」ではなく「前に出る時間をつくる1球」です。リターンが低い時や深く押し込まれた時はドロップ、リターンが高く弾んで前に踏み込める時はドライブ、と使い分けます。打ち方は、半身の構え・パドルを体の前に保つ・ゆるい握りの3つが基本で、迷ったらコートの真ん中へ落とします。

この記事の要点

  • サーブ側はツーバウンドルールのためにサーブの後もいったん後ろに残るので、3球目で前に出る時間をつくる必要があります
  • リターンが低い・深く押し込まれた時はドロップ。高く弾んで前に踏み込める時はドライブが向いています
  • 打ち方の基本は、半身の構え、パドルを体の前に保つ、握りは10段階の3くらい、の3つです
  • 落とす場所に迷ったら真ん中。クロスとストレートは、ねらいと気をつける点が違います
  • よいドロップが打てたら前へ。足りなかったら無理に出ず、次の5球目で前に出る機会を待ちます

対象読者: サーブ側になると、3球目の後に相手の強いボレーを受けて、なかなかキッチンの線まで前に出られない人。

読了後にできること: 3球目をドロップにするかドライブにするかを自分で判断し、落とす場所を決めて練習できます。

サードショットドロップが必要になる理由

サードショットドロップは、ピックルボールのルールから生まれたショットです。まずルールで決まっていることを確かめ、そのうえで3球目の役割を見ていきます。

3球目の時点でサーブ側はベースライン付近に残りやすく前に出る時間をつくり、リターン側はキッチンの線まで前に出やすく浮いたボールをボレーで攻めることを比べた図
3球目の時点のサーブ側とリターン側

ツーバウンドルールでサーブ側は後ろに残る

USA Pickleball のPickleball Rules Summaryによると、サーブを受ける側はボールを1回弾ませてから返し、サーブ側もそのリターンを1回弾ませてから打つ決まりです。これがツーバウンドルールで、要約ではサーブを打ってすぐ前に出てボレーする有利さをなくし、ラリーを長くするためのルールだとされています。

つまり、サーブ側はリターンが弾むのを待つために、サーブの後もベースライン付近に残ることになります。一方、リターンを打った側は、その後すぐキッチンの線へ前に出られます。3球目の時点では「相手は前、自分たちは後ろ」という形になりやすいのです。ルールの全体は「ピックルボールのルールを初心者向けに整理」で確かめられます。

3球目でキッチンに落とすねらい

同じ要約では、キッチンはネットの両側7フィートの範囲で、ここではボレー(ノーバウンドで打つこと)が禁止だとされています。相手のキッチンで弾むボールは、キッチンの線にいる相手もボレーで叩けず、弾むのを待ってから下から持ち上げて返すしかありません。

USA Pickleball のサードショットドロップの基本のページでは、このショットをベースラインとキッチンの線をつなぐ「橋渡し」と説明しています。相手が弾むのを待つ間に、自分とパートナーは強いボレーを受ける心配をせずにキッチンの線まで前に出られます。どこでボレーが反則になるかは「キッチンのルールと反則の例」で場面ごとにまとめています。

3球目の時点 サーブ側 リターン側
立っている場所 ベースライン付近に残りやすい キッチンの線まで前に出やすい
3球目でねらうこと 前に出る時間をつくる 浮いたボールをボレーで攻める
ドロップが決まった時 相手が弾むのを待つ間に前へ ボレーで叩けず、下から返す

ドロップとドライブの使い分け

3球目の主な選択肢は2つです。USA Pickleball のドロップとドライブのページでは、ドライブは相手にすぐ圧力をかける速く強いショット、ドロップは相手のキッチンに落として相手の有利をなくす柔らかいショットと説明されています。どちらを選ぶかは、プレースタイルとその場の状況で決まります。

リターンが低い時と深く押し込まれた時はドロップ、リターンが高く弾み前に踏み込める時と体勢が崩れている時はドライブを選ぶことを示した図
ドロップとドライブの分かれ道

ドロップを選ぶ場面

同じページによると、ドロップのほうが賢い選択になりやすいのは、相手のリターンが低くてドライブしにくい時と、深く押し込まれて前に出る時間が必要な時です。ドロップは相手のネット前の有利をなくし、自分とパートナーが前に出る時間をつくります。

ドライブを選ぶ場面

ドライブが向くのは、相手のリターンが短く高く弾んだ時、体勢が崩れていて速く簡単に返したい時、5球目でドロップを打ちやすくしたい時です。USA Pickleball のドライブの準備のページでは、判断の目安として次の3つが挙げられています。

  • 弾んだボールのいちばん高い所がひざより上にある(腰の高さが理想)
  • 打つ直前の最後の一歩を前に踏み出せる(ボールに踏み込める)
  • リターンがベースラインとキッチンの線のおよそ中間に落ちた

また、ドライブをすると決めたら、ボールが自分のコートに来る前に肩を回してパドルを引き始め、ボールが弾む時には前に振るだけの状態にしておくよう書かれています。

迷った時の考え方

状況 選ぶ3球目 理由
リターンが低い ドロップ 強く打ちにくく、ドライブが浮きやすい
深く押し込まれた ドロップ 前に出る時間が必要
リターンが高く弾み、前に踏み込める ドライブ 強く打っても制御しやすい
体勢が崩れている ドライブ 速く簡単に返せる

ドライブの後に5球目でドロップを打って前に出る組み立てもあります。同じページは、両方を練習して場面で選べるようにすることをすすめています。

サードショットドロップの打ち方の3つの基本

打ち方について、基本のページは3つのポイントを挙げています。大きく振らず、コンパクトに運ぶのが共通点です。

構えは半身(セミオープン)で打つ、パドルの位置は体の前に保つ、握りは10段階の3くらいでゆるく握るという3つの基本と、大きく振らずコンパクトに運ぶことを示した図
打ち方の3つの基本

半身の構えで打つ

構えには、ネットに正対する「オープン」、横を向く「クローズド」、その中間の「セミオープン(半身)」の3つがあります。基本のページでは、サードショットドロップは半身の構えで打つようすすめています。動きがコンパクトになり、大きく引きすぎるのを防ぎ、ねらった方向へまっすぐ運びやすいからです。

パドルを体の前に保つ

脚のすぐ後ろにレンガの壁がある、と想像して、パドルがそこより後ろへ行かないようにします。後ろに引きすぎないことで振りが小さくなり、ボールを思った所へ落としやすくなります。ドロップとドライブのページでも、後ろへの引きは短く、打った後は最後まで振り抜くことがポイントとして挙げられています。

握りは10段階の3くらい

柔らかいショットには柔らかいタッチが必要です。基本のページでは、思い切り握る強さを10とした時、3くらいのゆるい握りが目安とされています。強く握るほどボールは遠くへ飛び、キッチンを越えてしまいます。力を抜いておくと、相手のボールの勢いを吸収して、キッチンに落としやすくなります。

基本 やること 崩れた時に起きやすいこと
構え 半身(セミオープン)で打つ 振りが大きくなり、方向がぶれる
パドルの位置 脚の後ろより引かず、体の前に保つ 後ろに引きすぎて長さがそろわない
握り 10段階の3くらいでゆるく握る 強く握りすぎてキッチンを越える

ディンクとの違いは、打つ場所がネット前ではなくベースライン付近になることです。ネット前での柔らかいショットの打ち方は「ディンクの打ち方と狙う場所」で紹介しています。

3球目を落とす場所の選び方

打ち方と同じくらい大切なのが、どこへ落とすかです。USA Pickleball の落とす場所のページをもとに、3つの方向の違いをまとめます。

3球目を落とす方向として、真ん中は返球の角度を減らす、クロスはキッチンで使える距離が長く安全、ストレートはネットの高い所を越えキッチンも短いことを並べ、迷ったら真ん中へと添えた図
3球目を落とす3つの方向

迷ったら真ん中へ

落とす場所のページでは、迷った時はコートの真ん中をねらうようすすめています。理由は2つあります。1つは、真ん中のボールはどちらが取るかで相手2人を迷わせやすいこと。もう1つは、相手がコートの外へ角度をつけて返しにくくなることです。少し高く浮いてしまった場合でも、真ん中なら返球は自分たちの正面に戻ってきやすく、クロスで高く浮いた時よりも立て直しやすいと書かれています。

ネットは中央のほうが低く作られています。連盟の旧サイトのコートの設計基準と仕様のページによると、ネットの高さはサイドライン付近が36インチ(約91.4cm)、コート中央が34インチ(約86.4cm)です。

クロスとストレートの違い

クロスは、ネットの比較的低い所を通り、キッチンの中で使える距離がいちばん長い、安全な選択肢とされています。相手が真ん中に寄っている時に向いていますが、パートナーは自分の側のサイドラインを守る必要があるので、真ん中へ出て取りにいきにくくなります。

ストレート(まっすぐ前)は、ネットのいちばん高い所を越え、キッチンのいちばん短い所へ落とすことになるので、ミスの危険が大きい選択肢です。そのかわり、短いリターンの後などタイミングが合えば相手に圧力をかけられ、パートナーが真ん中へ出てボールを取りにいきやすくなります。

落とす方向 よいところ 気をつける点
真ん中 ネットの低い所を通る。相手を迷わせ、返球の角度を減らす 相手2人が声をかけ合える組だと迷いは生まれにくい
クロス キッチンで使える距離が長く、安全 パートナーがサイドラインを守るので前へ出て取りにくい
ストレート 決まれば相手に圧力をかけられる ネットの高い所を越え、キッチンも短い

ドロップとドライブのページでは、ねらう相手として、多くの人にとって弱い側になりやすいバックハンドや、打った直後でまだ動いているリターンした人も挙げられています。

打った後の動き方

サードショットドロップは、打った後の動きまでがひとつながりです。ドロップとドライブのページでは、3球目のカギとして、サーブの後はベースラインの後ろで待つこと、小さく足を動かして低く構え、ボールを体の前でとらえること、打てるならフォアハンドを使うこと(両側とも練習しておく)が挙げられています。

3球目が相手のキッチンに低く落ちたらキッチンの線へ前に出て、高く浮いたり深すぎたりしたら後ろに残って守り5球目で前に出ることを示した図
3球目を打った後の動き

よいドロップなら前へ

相手のキッチンに低く落ちるよいドロップが打てたら、パートナーと一緒にキッチンの線へ前に出ます。相手はボールが弾むのを待つので、その間に距離を詰められます。前に出た後のネット前の打ち合いは、ディンクの出番です。

足りなければ5球目で前に出る

ドロップが高く浮いたり、深すぎたりして攻められそうな時は、無理に前へ出ません。同じページでは、いったん後ろに残って守り、次の機会(多くは5球目)で前に出るよう説明されています。3球目で必ず前に出る、と決めつけないことが大切です。

  1. サーブの後はベースラインの後ろで、リターンが弾むのを待つ
  2. リターンの高さと深さを見て、ドロップかドライブかを決める
  3. 小さく足を動かし、ボールを体の前でとらえる
  4. 半身の構え、ゆるい握りで、キッチンへ柔らかく運ぶ
  5. よいドロップなら前へ。浮いたら後ろに残り、5球目で前へ出る

よくある失敗と練習の例

最後に、3球目で前に出られない時によくある失敗と、練習の組み方の例をまとめます。練習の時間配分は例なので、コートの予約時間や人数に合わせて調整してください。

よくある失敗

  • 強く握って打つ: ボールが長くなってキッチンを越え、相手にボレーで攻められます。握りを10段階の3くらいに戻します
  • パドルを大きく引く: 振りが大きくなって長さがそろいません。脚の後ろより引かないようにします
  • 低いリターンをドライブする: 下から持ち上げる形になり、浮いたボールを攻められやすくなります。低いボールはドロップを選びます
  • 浮いたのに前に出る: 足元や体の近くを強く打たれます。浮いたら後ろに残り、5球目を待ちます

練習の例

  1. 近い所から落とす(例: 5分): キッチンの線の少し後ろから、相手のキッチンへ柔らかく落とします。握りとパドルの位置を確かめます
  2. 下がりながら距離を伸ばす(例: 10分): 数球ごとに一歩ずつ下がり、最後はベースライン付近から落とします
  3. 真ん中・クロス・ストレートを打ち分ける(例: 5分): 相手に3方向のどこへ落とすかを決めてもらい、ねらいどおりに運びます
  4. ドロップかドライブかを選ぶ(例: 10分): 球出し役に低いリターンと高いリターンを混ぜてもらい、その場で選んで打ちます

人数に合わせた組み方は「ピックルボール 練習メニュー|人数別の組み方」、3球目の前のサーブを安定させたい人は「サーブの打ち方と安定させるコツ」をどうぞ。競技の全体像は「ピックルボールとは?」で紹介しています。体に痛みがある時は無理をしないでください。

段階ごとの3球目の目安

USA Pickleball のスキルレベルのページでは、レベルごとに3球目の説明があります。自分がいまどこを練習しているかの目安にできます。

レベル 3球目の説明(要約)
3.0 ふつうの速さのボールを打つが、方向はまだ定まらない
3.5 前に出るためのドロップショットを身につけている途中
4.0 柔らかいショットと強いショットを選んで混ぜ始めるが、結果はまだ安定しない
4.5 簡単には攻め返されない3球目を安定して打ち、ねらった所へ運べる
5.0 3球目の選び方を身につけ、フォアとバックの両方でドロップもドライブも打てる

3球目の後に2人で前へ出る動きと、ペアで決めておく約束事は「ダブルス戦術の基本と約束事」で紹介しています。

3球目の前に打つリターンは「リターンの狙いと前への詰め方」、相手の速い球を受けた時の返し方は「ボレーとリセットの使い分け」にまとめています。

よくある質問

Q. サードショットドロップは誰が打つショットですか?

A. サーブ側のチームが、サーブ、リターンに続く3球目で打つショットです。サーブ側の2人のうち、ボールが来たほうが打ちます。

Q. 3球目は毎回ドロップにしたほうがいいですか?

A. 毎回ではありません。リターンが低い時や深く押し込まれた時はドロップ、高く弾んで前に踏み込める時はドライブが向いています。

Q. サードショットドロップの握りはどのくらいの強さですか?

A. USA Pickleball の基本のページでは、思い切り握る強さを10とした時の3くらいが目安とされています。強く握るほど遠くへ飛びます。

Q. ドロップはどこへ落とすのがいいですか?

A. 迷ったらコートの真ん中です。相手2人を迷わせやすく、返球の角度も減らせます。慣れたらクロスとストレートも混ぜます。

Q. ドロップが浮いてしまったら、それでも前に出るべきですか?

A. 無理に前へ出ず、いったん後ろに残って守ります。次の機会、多くは5球目で改めて前に出るよう説明されています。

Q. ディンクとサードショットドロップは何が違いますか?

A. どちらも相手のキッチンに柔らかく落としますが、ディンクはネット前から、サードショットドロップはベースライン付近から打つ点が違います。

参考・出典

この記事のサードショットドロップの打ち方とルール、ネットの高さは、2026年9月29日に各公式ページを開いて確認した内容です。ルールや技術ページの説明は更新されることがあるので、大会に出る前は公式のページをご確認ください。

最終更新日: 2026年10月5日

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