ピックルボールの練習メニューとは、借りたコートの時間の中で、ディンク・サーブとリターン・3球目・ゲームといった練習を、人数と目的に合わせて並べた予定表のことです。ゲームだけで終わらせず、ラリーの流れに沿って打つ場面を分けて練習すると、同じ時間でも打つ回数と確かめる点がはっきりします。
結論から言うと、2〜4人で60〜90分なら「ネット前のディンク→サーブとリターン→3球目→ゲーム」の順に、1つの練習を10〜20分ずつ並べるのが組みやすい形です。人数が奇数なら交代の順番を決め、4人ならダブルスの形で通して練習できます。この記事の時間配分はすべて例なので、コートの予約時間や体力に合わせて変えてください。
この記事の要点
- 練習はラリーの流れに合わせ、ディンク・サーブとリターン・3球目・ゲームの順に並べると組みやすくなります
- 2人は向かい合っての打ち合い中心、3人は役割を交代する形、4人はダブルスの形で通す練習が作れます
- 60分と90分の組み方の例を、人数別に表にしました(時間はいずれも例です)
- USA Pickleball のスキルレベルの説明を使うと、今の段階で重点を置く練習が決めやすくなります
- 打ち方そのものは、サーブとディンクの記事に分けて説明しています
対象読者: 仲間2〜4人でコートを借りたものの、ゲーム以外に何をすればいいか迷っている人。
読了後にできること: 人数と予約時間に合わせて、その日の練習メニューを自分たちで組めます。
練習メニューを組む前に決めること
メニューを組む前に、人数・時間・今の段階の3つを決めておくと、当日コートで迷う時間が減ります。コートの探し方は「全国のピックルボールコートのまとめ」で紹介しています。

ラリーの流れに沿って並べる
ピックルボールのラリーは、サーブ、リターン、3球目と進み、両チームがキッチン(ノンボレーゾーン)の線に並ぶとディンクの打ち合いになります。USA Pickleball の位置取りの技術ページでは、点の多くはキッチンの線で決まると説明されています。このため、練習の最初は動きの小さいディンクで打つ感覚を合わせ、サーブとリターン、3球目と後ろから前へ場面を広げ、最後にゲームで通す順番にすると、その日に確かめた点をゲームで試せます。
- ディンク: キッチンの線で短く打ち合い、打つ感覚を合わせる
- サーブとリターン: ラリーの最初の2球を安定させる
- 3球目: 後ろから前に出るためのショットを練習する
- ゲーム: スコアをつけて、ここまでの練習を試す
今の段階を確かめる
USA Pickleball のスキルレベルのページには、12問・3〜5分で答えられる自己診断があり、段階ごとにできることが説明されています。練習の重点を決める目安として使えます。
| 段階(USA Pickleball の目安) | ページの説明の要点 | 練習で重点を置く点(例) |
|---|---|---|
| 3.0 | 基本のディンクの打ち合いは続けられる。サーブとリターンは深さ・方向・安定に課題 | サーブとリターンを入れること、短いディンクの打ち合い |
| 3.5 | サーブとリターンは安定して入るが、深さの調整は限られる。3球目のドロップを覚え始める | リターンの深さ、3球目のドロップ |
| 4.0 | サーブとリターンを深さや速さを変えて入れられる。攻めてよいボールがわかり始める | ディンクの打ち分け、ペアで一緒に動くこと |
練習で使う4つの型
どの人数でも、練習は4つの型の組み合わせでできています。サーブの打ち方は「サーブの打ち方と安定させるコツ」、ディンクの握りや狙う場所は「ディンクの打ち方と狙う場所」で説明しているので、ここでは練習で何を確かめるかに絞ります。

リターンは深く返して前に出る
USA Pickleball のリターンのコツのページでは、サーブを受ける人はベースラインの2〜3フィート(約60〜90cm)後ろで構え、パートナーはキッチンの線に立つ形が紹介されています。リターンはベースラインの2〜3フィート内側を目安に深く、真ん中寄りに返し、打ったらすぐキッチンの線へ前に出ます。練習では「深く返せたか」「打った後に前へ出たか」の2点を確かめます。
3球目はキッチンに柔らかく落とす
サーブ側は、USA Pickleball のルール要約にあるツーバウンドルール(サーブとリターンはどちらも1回弾ませてから打つ)のため、リターンを弾ませて打つまで後ろに残っています。USA Pickleball の3球目のドロップのページでは、後ろから相手のキッチンへ柔らかく落とす「3球目のドロップ」が、前に出るための橋渡しになると説明されています。体を半分だけ開いた構えにし、パドルを体の前に保ち、握りは10段階の3くらいにゆるめるのがポイントです。
ゲームでは前に出る動きも確かめる
位置取りのページでは、後ろからキッチンの線へ上がる時は、ボールの行方に合わせて動くこと、相手が打つ直前に小さく跳ねて構え直す(スプリットステップ)こと、パートナーと6〜8フィート(約1.8〜2.4m)の間隔を保つことが挙げられています。ベースラインとキッチンの線の間は長くとどまらずに通り抜けます。
| 型 | 確かめる点 | 詳しい説明 |
|---|---|---|
| ディンク | 低く短く相手のキッチンへ落とせるか | ディンクの記事 |
| サーブとリターン | 深く入るか、打った後に前へ出たか | サーブの記事、この記事のリターンの節 |
| 3球目のドロップ | 相手のキッチンに柔らかく落とせるか | この記事の3球目の節 |
| ゲーム | 前に出る動き、スコアコール | 得点の数え方 |
2人で組む60分・90分の例
2人の練習は、向かい合って打ち合う時間を長く取れるのが強みです。球拾いの時間を減らすため、ボールは複数個用意しておくと進めやすくなります。

2人の練習の組み方(例)
| 練習 | 60分の例 | 90分の例 | やり方 |
|---|---|---|---|
| 準備運動と短いラリー | 10分 | 10分 | キッチンの線どうしで軽く打ち合う |
| ディンク | 10分 | 15分 | ストレートからクロスへ。2〜3回ごとに狙いを変える |
| サーブ | 10分 | 15分 | 交互に右と左のサービスコートへ打つ |
| サーブとリターン | 10分 | 15分 | リターンを深く返し、打った人は前に出る |
| 3球目のドロップ | 10分 | 15分 | 1人が後ろから相手のキッチンへ落とし、もう1人がキッチンの線で返す |
| ゲーム | 10分 | 20分 | コートの半分だけを使う約束で打ち合い、点をつける |
2人の時の工夫
2人ではダブルスの位置取りは練習しにくいので、ボールを打つ回数を増やす練習を中心にします。最後のゲームをコートの半分だけで行うのは、1人で全面を守るより打ち合いが続きやすく、ディンクや3球目を試す場面が増えるからです。3球目のドロップは、ボールを出す人と打つ人を5分ごとに交代します。
3人で組む60分・90分の例
3人の時は、1人が交代で役を持ち回る形にすると、待ち時間を減らしながらラリーの流れを再現できます。

3人の練習の組み方(例)
| 練習 | 60分の例 | 90分の例 | やり方 |
|---|---|---|---|
| 準備運動と短いラリー | 10分 | 10分 | 2対1で軽く打ち合い、5分ごとに1人側を交代 |
| ディンク | 10分 | 15分 | 2対1。1人側は左右に動き、2人側はクロスと真ん中へ打ち分ける |
| サーブとリターン | 15分 | 20分 | サーブする人・リターンする人・キッチンの線に立つ人の3役を5分ごとに交代 |
| 3球目のドロップ | 15分 | 20分 | 上の3役のまま、サーブした人が3球目を落とすところまで続ける |
| ゲーム | 10分 | 25分 | 2対1。1人側はコートの半分だけを守るなど、約束を決めて点をつける |
3役の持ち回り方
サーブとリターンの練習では、リターンする人のパートナー役がキッチンの線に立つので、リターンのコツのページが紹介している受ける側の形をそのまま再現できます。交代の順番を最初に決めておくと、時間の配分が偏りません。
4人で組む60分・90分の例
4人いれば、ダブルスの形のまま、サーブから前に出るまでの流れを通して練習できます。

4人の練習の組み方(例)
| 練習 | 60分の例 | 90分の例 | やり方 |
|---|---|---|---|
| 準備運動と短いラリー | 5分 | 10分 | 2組に分かれ、それぞれストレートで軽く打ち合う |
| ディンク | 10分 | 15分 | 2組が同時にストレートで打ち合った後、1組ずつクロスへ |
| サーブとリターン | 10分 | 15分 | ダブルスの形で、リターンした組が前に出るまで |
| 3球目から前に出る | 10分 | 15分 | 3球目のドロップを落とし、サーブ側の2人がそろってキッチンの線へ上がる |
| ゲーム | 25分 | 35分 | スコアコール付きのダブルス。ペアを替えて数ゲーム |
ペアの動きを確かめる
4人の練習では、2人がそろって前に出るか、パートナーとの間隔が開きすぎていないかを、休んでいる時に声をかけ合って確かめます。スコアコールの順番は「ピックルボールの得点の数え方」で確かめられます。
練習を続けるための工夫
メニューは、毎回少しずつ直していくと自分たちに合った形になります。最後に、続けるための工夫をまとめます。
記録を1行だけ残す
練習の後に「よかった点」と「次に重点を置く練習」を1行ずつメモしておきます。次回はその練習の時間を5〜10分増やす、という直し方が簡単です。USA Pickleball の基本の7つのページが挙げる「足を動かしてひざを曲げる」「体の前でとらえる」「パートナーと声をかけ合う」なども、確かめる点として書き足しやすい項目です。
無理をせず、教わる機会も使う
練習の途中にはこまめに休憩と水分をとり、痛みがある時は無理をしないでください。自分たちだけで伸び悩んだら、教わる機会を使うのも手です。統合前の日本ピックルボール協会の資格講習会のページ(保存版)には、競技説明とルール、基本的なプレー指導を学べる講習会が紹介されていました。今の資格の種類は連盟の資格情報のページで確かめられます。東京で教わる場所は「東京のピックルボールスクール」、競技の全体像は「ピックルボールとは?」で紹介しています。
よくある質問
Q. 練習は何分くらいで組めばいいですか?
A. コートの予約時間に合わせて60〜90分で組む例が作りやすいです。1つの練習を10〜20分ずつにし、最後にゲームを入れます。
Q. 2人だけでもピックルボールの練習になりますか?
A. なります。ディンク、サーブ、リターン、3球目のドロップはどれも2人で練習でき、打つ回数を多く取れるのが利点です。
Q. 3人の時はどうやって練習すればいいですか?
A. サーブする人・リターンする人・キッチンの線に立つ人の3役を決め、5分ごとなど時間を決めて交代するとラリーの流れを再現できます。
Q. 練習はどの順番で並べるのがいいですか?
A. ディンク、サーブとリターン、3球目、ゲームの順が組みやすい例です。動きの小さい練習から始めて、最後にゲームで試します。
Q. 初心者は何から練習すればいいですか?
A. まずはサーブとリターンを入れることと、短いディンクの打ち合いです。USA Pickleball の段階の説明を目安に重点を決めます。
Q. 4人いる時もゲーム以外の練習は必要ですか?
A. 必要です。ゲームでは同じ場面が何度も来ないので、サーブから前に出るまでの流れを区切って練習すると確かめたい点に集中できます。
参考・出典
この記事の練習の内容と段階の説明は、2026年9月29日に各公式ページを開いて確認した内容です。記事内の時間配分はすべて当サイトの例で、公式の基準ではありません。
- Pickleball Skill Levels(USA Pickleball)
- Return of Serve Tips(USA Pickleball)
- Basics of the Third Shot Drop(USA Pickleball)
- Pickleball Basics: Positioning, Patience, and Kitchen Line Strategy(USA Pickleball)
- 7 Pickleball Fundamentals Every Player Should Master(USA Pickleball)
- Pickleball Rules Summary(USA Pickleball)
- 資格講習会|統合前の日本ピックルボール協会のページ(2026年6月10日の保存版)
最終更新日: 2026年10月3日
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