ピックルボールの大会の賞金とは、大会の主催者が種目ごとに到達した順位(ラウンド)に応じて支払うお金のことで、金額は大会の格で決まります。世界最大のプロツアーであるPPA Tourは、2026年10月8日に公式ページで「年間3,000万ドル超を選手に支払う」と掲げ、メジャー大会の優勝賞金をダブルス9万ドル・シングルス2万3,000ドル(ゴールド契約の選手1人あたり)と公表しています。日本では、2026年12月のPJピックルボールチャンピオンシップスが賞金賞品総額1,500万円以上、9月に仙台で開かれた国際大会のプロカテゴリーが賞金総額156万円でした。
結論から言うと、「プロ」はPPA Tourでは実力の自己申告ではなく、UPA(PPA TourとMLPの統括団体)と選手契約を結んだ「ツーリングプロ」のことです。契約には3つのレベルがあり、違いは主に受け取れる賞金の額です。契約への道は、世界ランキング50位以内に入る、PPAチャレンジャーツアーの頂点に立つ、MLPのチームか委員の推薦を受けて審査に通る、の3つです。一方で「プロの年収」は、どの公式ページにも個人の金額としては出ていません。分かるのは、大会ごとの賞金の表と、ツアー全体が選手に払う年間の総額だけです。この記事ではその「分かる数字」だけを並べ、推定の年収は書きません。
この記事の要点
- PPA Tourのプロは「契約」で決まり、契約レベルはゴールド・スタンダード・フューチャーズの3つ。新しく契約した選手はフューチャーズから始まり、12か月後に見直される
- 大会の格はポイントで決まる。世界選手権3,000・メジャー2,000・カップ1,500・オープン1,000・チャレンジャーと一部の国際大会125〜500
- ゴールド契約の選手がメジャー以上の大会で受け取る賞金は、ダブルス優勝9万ドル・準優勝5万ドル、シングルス優勝2万3,000ドル(選手1人あたり)
- 日本の大会は、PJチャンピオンシップス2026の
5.0+が優勝20万円、シニアOpenが優勝30万円、仙台の国際大会のプロが優勝30万円(ペア)、東京のPPA Asia 125がダブルス優勝100万円の表示 - 「年収」は公式に出ていない。選手ハンドブックには契約選手の「年間報酬」「出場料」という言葉はあるが、金額は書かれていない
対象読者: ピックルボールのプロになる道や大会の賞金額を公式の数字で知りたい人、国内の大会に出ていて賞金のある大会を目指したい人。
読了後にできること: 「プロ」「ランキング」「大会の格」「賞金」のつながりを説明でき、日本の大会の賞金表と出場費を見比べて、次に出る大会を選べます。
情報の確認日: 2026年10月8日。賞金と制度は毎シーズン変わるので、出場や応募の前に各公式ページで確認してください。競技そのものは「ピックルボールとは」、世界の主な大会は「世界の大会」で先に読めます。
プロはどう決まるか: PPA Tourでは「契約」がすべて
PPA Tourの公式ページ「How Pro Pickleball Works」は、プロの定義を最初に書いています。「PPA Tourで『プロ』であることは、ただ一つ、契約に尽きる」として、UPAの公式の選手契約を結ぶとツーリングプロになり、PPAの大会の本戦と、MLP(Major League Pickleball)でプレーする資格が開くと説明しています。

契約への3つの道
- 世界ランキング(World Pickleball Ranking)の50位以内に入る
- PPAチャレンジャーツアーの頂点に立つ
- MLPのチームか委員会の委員の推薦を受け、UPAの基準委員会の承認を得る
3つの契約レベルと、契約を持たない選手
| 立場 | 公式の説明 |
|---|---|
| ゴールド契約 | 最上位の契約。3つのレベルを分けるのは主に賞金の額 |
| スタンダード契約 | フューチャーズの選手が世界ランキング25位以内に入ると上がる |
| フューチャーズ契約 | 新しく契約した選手は全員ここから。12か月後に見直し |
| レガシー | 2025年夏より前の契約を持つ少数の選手。賞金の仕組みが異なる場合がある |
| 契約を持たない選手 | 小さい大会に出て、枠が空けば大きい大会の予選に出られる |
| 出場資格のないツーリング選手(ITP) | 契約を提示されて結ばなかった、契約が切れた、競合ツアーと契約した選手。最低12か月は最大の大会に出られず、チャレンジャーと一部の国際大会に出られる |
公式ページは「道ははっきりしている。大会に出て、勝って、ランキングを上げ、ツーリングプロの座を得る」と締めています。日本の選手がこの道を進む入口として、ランキングポイントが付くアジアの大会(後述のPPA Asia 125)が2026年12月に東京で初めて開かれます。
世界ランキングとシード: 3種目を合わせて1つの順位
2026〜27シーズンから、PPA Tourは3つの種目の結果を合わせた1つの世界ランキングを使います。重みは男女別ダブルスが50%、ミックスダブルスが35%、シングルスが15%で、直近52週間の、種目ごとに上位14大会の結果だけを数えます。ただし世界選手権と残り3つのメジャーの計4大会は必ず数えられます。年末には世界ランキングの男女上位8人がPPAファイナルズに進み、3種目すべてを戦います。

大会ごとのシード(組み合わせの順位)は、世界ランキングとは別の「カレント・シード」という種目別の数字で決め、ダブルスは2人の数字を合わせます。1回戦を免除されるバイ(不戦勝)は世界ランキングで決まるので、「シングルスだけ強い選手」はシングルスのシードは高くても、バイは取りにくい仕組みです。
大会の格とポイント: 世界選手権3,000からチャレンジャー125まで
PPAの大会は、かかっているポイントで格が決まります。チャレンジャーからアジア・ヨーロッパ・オーストラリアの国際大会、米国のメジャーまで、すべて同じランキングに入ります。
| 大会の種類 | 優勝のポイント | 本戦の最大枠 |
|---|---|---|
| 世界選手権(Pickleball World Championships) | 3,000 | 64 |
| PPAファイナルズ | 2,000 | 8 |
| メジャー(残り3大会) | 2,000 | 64 |
| カップ | 1,500 | 56 |
| オープン | 1,000 | 44 |
| チャレンジャーと一部の国際大会 | 125〜500 | 大会による |
1,000ポイント以上の大会は、本戦の枠が契約選手2人のペア、契約選手1人のペア、契約を持たない選手の順に埋まり、漏れた選手は予選から入ります。1,000ポイント未満の大会は、世界ランキング20位より下の契約選手、契約を持たない選手、ITPが主な出場者で、トップ選手は限られたワイルドカードでしか出ません。

ラウンドごとのポイントは、メジャー(2,000)なら優勝2,000・準優勝1,600・準決勝1,000・準々決勝400、オープン(1,000)なら1,000・800・500・200です。2026〜27シーズンからは、メジャーとファイナルズのダブルス・ミックスの決勝以外は2ゲーム先取(3ゲームマッチ)になり、1,000ポイント以上の大会では3位決定戦が無くなって、準決勝で負けた2組はどちらも4位の賞金を受け取ります。
賞金はいくらか: PPA公式の表(ゴールド契約・メジャー以上)
PPA Tourは「年間3,000万ドル超を選手に支払う」としたうえで、メジャー(2,000ポイント以上)の大会でゴールド契約の選手1人が受け取る賞金を公式ページに載せています。単位は米ドルです。

| 到達ラウンド | 男子・女子ダブルス | ミックスダブルス | 男子・女子シングルス |
|---|---|---|---|
| 優勝 | 90,000ドル | 76,000ドル | 23,000ドル |
| 準優勝 | 50,000ドル | 42,000ドル | 12,000ドル |
| 準決勝 | 24,000ドル | 20,000ドル | 6,000ドル |
| 準々決勝 | 12,000ドル | 10,000ドル | 3,000ドル |
| 16強 | 6,000ドル | 4,000ドル | 1,000ドル |
| 32強 | 1,500ドル | 1,000ドル | 325ドル |
この表はゴールド契約の選手の額で、スタンダードとフューチャーズは「賞金の額が主な違い」とだけ書かれ、具体額は公式ページにありません。大会ごとの内訳は「公式サイトに掲載する」と選手ハンドブックにあります。
ハンドブックに書かれた賞金の決まり
- 賞金は到達したラウンドに対して支払われ、ワイルドカードで出た選手も同じ額を受け取る
- 初戦の前に棄権すると賞金は無く、初戦を始めてから棄権した場合は棄権したラウンドの額を受け取る
- 不戦勝のあと初戦で負けた選手は到達ラウンドの額を受け取るが、不戦勝のあとに棄権・失格した場合は受け取れない
- 大会が中止・途中終了になった時は、終了時点のラウンドの額(決勝が行えなかった場合は両者に準優勝の額)を支払う
- 税金のほか、PPAが定める手数料や罰金は賞金から差し引かれる
ハンドブックには、契約選手の義務違反に対する罰則として「年間報酬の最大3%」、パドル検査の費用を「出場料や賞金から差し引く」という記載があり、契約選手には賞金とは別の報酬があることが分かります。ただし、その金額は公開されていません。
日本の大会の賞金: 有明・仙台・東京
日本の賞金は、ピックルボール日本連盟の大会特設ページに載っています。2026年の3つの大会を公式の表示で並べます。

| 大会(公式) | 日程・会場 | 賞金の表示 | 出場費の表示 |
|---|---|---|---|
| PJピックルボールチャンピオンシップス2026 | 12月7〜11日・有明テニスの森 | 賞金賞品総額1,500万円以上(約10万ドル)。5.0+の男女・ミックスダブルスは1位20万円・2位16万円・3位10万円、シニアOpenの3種目は1位30万円・2位20万円・3位10万円。ほかのカテゴリーの優勝者にはパドル(5万円相当) |
登録料1人12,000円、ブラケット料はOpenがペア16,000円・Skillがペア6,000円 |
| APP ASIA Qualifier Series SENDAI 2026 | 9月18〜20日・本山製作所青葉アリーナ(仙台) | プロカテゴリー(男女・ミックスダブルス)の賞金総額156万円。1カテゴリーあたりペア総額で優勝30万円・準優勝16万円・3位6万円 | プロはペア24,000円、一般はペア16,000円(税込) |
| PPA Asia 125 PJ Tokyo Challenger 2026 | 12月7〜9日・有明テニスの森 | 賞金総額624万円・優勝125ポイント。シングルスは優勝20万円・準優勝10万円・3位7万円・4位5万円、ダブルスは優勝100万円・準優勝50万円・3位20万円・4位10万円 | 連盟の特設ページとPickleballTournaments.comの案内で確認 |
PJチャンピオンシップスの特設ページは、賞金賞品総額が前回(500万円)の3倍と書き、最終的な内訳は確定次第更新するとしています。仙台の大会はプロカテゴリーに通常の3倍のPJポイントが付き、一般カテゴリーは12カテゴリーでした。東京のPPA Asia 125は、PPA Tour AsiaのHow it worksで「PPA Tour Asiaと並行して、地域のコートの近くで開く125ポイントの大会」と位置づけられ、プロの部で得たポイントはPPAのランキングに入ります。ダブルスの額がペアか1人あたりかは、東京大会のページには注記がありません。
大会の全体像は「PJピックルボールチャンピオンシップス2026 有明」と「PPA Asia 125 東京大会」、仙台の会場は「仙台・宮城で打てる場所」にまとめています。
日本で「プロ」と名乗る仕組み
日本では、2026年10月8日の表示で、統合前の日本ピックルボール協会のサイトに「PJ公認プロピックルボール選手」のページがあり、3人の選手が載っています。プロ転向の時期は2024年9月が2人、2025年7月が1人で、戦績にはPPA Tourの大会(レーティング別のブラケットを含む)やアジアの大会の成績が並びます。これはPPA Tourの「契約」とは別の、国内の団体による公認の仕組みです。
国内の大会の「PRO」カテゴリーは、PJチャンピオンシップス2026ではPPA Asia 125として開かれ、仙台の大会ではプロカテゴリーに賞金と3倍のPJポイントが付きました。つまり日本でプロとして戦う入口は、連盟の大会のプロカテゴリーと、PPA Asia 125のようなランキングポイントが付く大会の2つです。
「年収」は分かるのか
結論は「個人の年収は公式に出ていない」です。公式ページで分かる数字は次の3つだけです。
- PPA Tourがツアー全体で選手に支払う年間の総額(3,000万ドル超)
- 大会ごとの到達ラウンドの賞金(上の表)
- 契約選手には賞金とは別に「年間報酬」「出場料」があること(金額は非公開)
賞金は到達ラウンドで決まるので、同じ契約でも年によって大きく変わります。日本の大会は賞金総額が156万円から1,500万円以上まで幅があり、出場費(ペア16,000〜24,000円・登録料12,000円)も自己負担です。第三者のサイトにある「プロの年収」は推定で、この記事では扱いません。
プロを目指す人が今日できること
- 連盟の大会の一般カテゴリーで試合経験を積む。DUPRの数字と年齢区分の読み方は「大会 初心者が出やすい種目」と「DUPRとは」
- 連盟の日本ランキング(PJポイント)に載る。仙台のようにプロカテゴリーは3倍のポイントが付く
- 2026年12月のPPA Asia 125 東京大会で、世界ランキングのポイントが付く大会に出る
- 世界ランキング50位、チャレンジャーツアーの頂点、推薦と審査のどれかでUPAの契約を得る
- 契約後はフューチャーズから始まり、25位以内でスタンダード、賞金の額が上がるゴールドを目指す
よくある質問
Q. ピックルボールのプロとは何ですか?
A. PPA Tourでは、UPAの公式の選手契約を結んだ「ツーリングプロ」のことです。契約はゴールド・スタンダード・フューチャーズの3レベルで、違いは主に賞金の額です。日本には、統合前の日本ピックルボール協会のサイトに「PJ公認プロ」として3人が載っています(2026年10月8日の表示)。
Q. 大会の賞金はいくらですか?
A. PPAのメジャー以上の大会では、ゴールド契約の選手1人あたりでダブルス優勝9万ドル・ミックス優勝7万6,000ドル・シングルス優勝2万3,000ドルです。日本では、PJチャンピオンシップス2026の5.0+が優勝20万円、仙台の国際大会のプロが優勝30万円(ペア総額)、東京のPPA Asia 125がダブルス優勝100万円の表示です。
Q. プロの年収はいくらですか?
A. 公式ページに個人の年収は出ていません。分かるのは、PPA Tourが選手全体に支払う年間3,000万ドル超という総額と、大会ごとの到達ラウンドの賞金です。契約選手には「年間報酬」「出場料」があるとハンドブックに書かれていますが、金額は非公開です。
Q. プロになるにはどうすればよいですか?
A. PPA Tourの公式ページでは、世界ランキング50位以内に入る、PPAチャレンジャーツアーの頂点に立つ、MLPのチームか委員の推薦を受けてUPAの基準委員会の承認を得る、の3つの道が示されています。
Q. 日本の大会にも賞金はありますか?
A. あります。PJピックルボールチャンピオンシップス2026は賞金賞品総額1,500万円以上、仙台で開かれたAPP ASIA Qualifier Series SENDAI 2026はプロカテゴリーの賞金総額156万円、東京のPPA Asia 125は賞金総額624万円と、各公式ページに表示されています。
Q. 世界ランキングはどう計算しますか?
A. 2026〜27シーズンから、男女別ダブルス50%・ミックス35%・シングルス15%の重みで、直近52週間の種目ごとの上位14大会の結果を合わせます。世界選手権と残り3つのメジャーの4大会は必ず数えられます。
参考・出典
この記事の料金・日程・規定は、2026年10月8日に各公式ページを開いて確認した内容です。変更されることがあるので、利用の前に公式ページでご確認ください。
この記事の賞金・制度・出場費は、2026年10月8日に各公式ページを開いて確認した内容です。制度と賞金は毎シーズン変わるので、出場や応募の前に必ず各公式ページで確かめてください。
- How Pro Pickleball Works|Carvana PPA Tour
- Player Handbook|Carvana PPA Tour
- Tournament History|Carvana PPA Tour
- About|Carvana PPA Tour
- How PPA Tour Asia Works|PPA Tour Asia
- PJ Tokyo Challenger 2026|PPA Tour Asia
- PJピックルボールチャンピオンシップス2026 in Japan 特設ページ|ピックルボールジャパン
- THE SUPER SPORTS XEBIO APP ASIA Qualifier Series SENDAI 2026 大会特設ページ|ピックルボールジャパン
- PPA Asia 125 PJ Tokyo Challenger 2026 特設ページ|ピックルボールジャパン
- PJ公認プロピックルボール選手|日本ピックルボール協会(統合前のサイト)
最終更新日: 2026年10月13日
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